田中さんの盆栽は、素朴で味があって、見る人を和ませる魅力があります。「鉢植えは枯らしてしまう。まして盆栽なんて自分には無理」という人が多いと思うのですが。
「とても単純なことなんですよ。たとえばナスやスイカを、部屋の中で育てようとしますか?」
・・・しません。
「それと同じことで、盆栽の木も草も自然の野山に生えているものなんです。鉢を家の中に置いて、たまに日に当てるために外に出すという人が多いと思うのですが、逆の発想で、外で育てているものを、一日か二日、家の中に置いて楽しむ。そういう風に考えられたら、植物はすくすくと育ちます」

いつも部屋に緑がほしいときは、どうしたらいいのでしょう。
「たとえば7つの盆栽や苔玉を持って、一週間のサイクルで一つずつ家に入れてみたらどうでしょう」
素敵なアイデアですね。外で元気に育てるには?
「基本は“光・風・水”のバランスです。一概にすべてとは言えませんが、日当たりが良い場所なら水を多めに、光が少なければ水も少なめに、という具合です。真夏のかんかん照りは別ですが、山野の野草なら、梅雨明けまでは日当たりの良い場所で、毎日の水やりを忘れずにいたら元気に育ちます」
肥料や栄養剤は?
「健康なときのスタミナ食はエネルギー源になりますが、弱っているときはむしろ体に悪いですよね。植物も同じですが、肥料で何とかするよりも、光と風と水のバランスを整えるのが一番です」
そのコが育ちやすい環境を整えるということ。
「その通り。どんな場所に生息するのか、つまりどんな環境を好むのか、植物の性質や特徴を良く知ることが何よりも大切です」
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